昨年チームメイトのニコ・ロズベルグが参加したイベントに、今回は中嶋とマクラーレンのヘイッキ・コバライネン、レッドブルOBのデビッド・クルサードらが参加した。モスクワ中心部の聖ヴァシリー聖堂、赤の広場、クレムリンなどの世界遺産の前を駆け抜ける特設デモ走行コースがイベント用に設けられ、中嶋は2007年モデルの『FW29』のハンドルを握って約4.5kmのストリートサーキットを7周走行。最後はドーナツターン、バーンアウトのデモンストレーションを行ない、観衆を多いに沸かせた。なお、ウィリアムズは今年11月19日〜20日にモスクワで開催される第1回交通安全世界閣僚会議のプロモーションにも一役買っており、マシンには会議のテーマである「Make Roads Safe」のロゴがペイントされていた。
デモ走行を終えた中嶋はチームの公式ホームページ上で、「モスクワでは本当にすばらしい経験をしたし、多くの人が僕らを見にきてくれて最高だった。将来的にロシアでグランプリを開催できる十分なポテンシャルがあるということを示せたんじゃないかな。このイベントを実現させてくれたすべての人に感謝したい。僕にとって決して忘れられないものになったよ」と語り、イベントを楽しんだ様子だった。
イベントを終えた後はハンガリーGP(7月26日決勝)に向けた準備に入るが、中嶋はチームのプレスリリースを通して、「ハンガロリンクは、レースカレンダーの中で好きなコースの1つだと言っていいと思う。この時期のハンガリーの天候や、サーキットの性質を考えるとタフなレースになると思う。あそこは低速サーキットだし、低速や中速コーナーばかりのモナコにちょっと似ている。ロングストレートが多くないからオーバーテイクは難しい。だから予選が本当に重要になってくる」と語り、次戦のキーポイントは予選になると見ていた。
一方、N.ロズベルグは「ハンガロリンクは(前戦ドイツGPの)ニュルブルクリンクとはまったく違うタイプのサーキット。非常に低速で、クネクネしているし、ダウンフォースが最高に必要になるコースだけど、僕らのクルマにはちょうどいい条件だと思う。ドイツよりは間違いなくあたたかくなると思うし、タイヤを天候に合わせてセットアップして簡単な週末にしたいね。伝統的にウィリアムズはブダペストでいつも調子がいいし、今年もそうなって強いところを見せ続けられたらいいね」と意気込みを語っていた。
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