23歳の佐藤はフォーミュラBMWなどヨーロッパでキャリアを積んだ後、ニッサンの若手育成プログラム、NDDPの一員としてFCJ、全日本F3のNクラスを経て再び渡欧。ユーロF3などを経て、今季はWTCC世界ツーリングカー選手権等とともに開催されているAUTO GPに参戦。今季は3勝を挙げランキング首位となっている。
今回佐藤は、ザウバーから3日間のテストの最終日となる19日に、ザウバーC32・フェラーリをドライブする。日本人ドライバーとしては可夢偉以来のザウバーF1ドライブということで、期待も高まる。
「まず、貴重なチャンスを与えてくれたザウバーF1チームと、僕のF1テスト参加の実現に向けて力を尽くしてくれた皆さまにたいへん感謝しています」と佐藤は初テストに向けて語っている。
「F1チームにとってはシーズン途中の非常に大事な時期、しかも最新型マシンを使うという貴重なF1テストに、まだF1経験のない僕が起用され、驚きとともに嬉しさを感じています。19日には僕が丸一日、ザウバーC32フェラーリの開発を担当します。ザウバーF1チームから期待されているのかな? と思うと同時に、多少なりともプレッシャーを感じています」と佐藤。
とは言え、今回佐藤はこのヤングドライバーテストに参加するのみで、将来に向けてはまだ何も決まっていないと推測される。しかし佐藤は、長年目標としてきたF1ドライブを前に、このきっかけを次の目標に繋げたいと語っている。
「4歳でカートレースを始めて以降、ずっと目標としてきたF1をようやく目の前にはっきりと捉えたと感じています。もちろん、僕にとってはまだ夢の途中です。今回のF1テストでは、ザウバーF1チームの期待どおり、いや期待以上の成果を残して貢献したいですし、この経験や知識を今後に活かしたいですね。そして現在参戦中のAUTO GPでタイトルを獲得し、近い将来にF1レギュラードライバーの座を手にするための足がかりにしたいと思います」
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