元F1王者の故アイルトン・セナの甥で、今年ル・マン24時間レースに初参戦しているブルーノ・セナは「来年F1に乗れるチャンスは十分にあると思うよ」とF1デビューに向けて意欲を語った。
現地時間(以下、現地時間)11日、『ロイター』通信が伝えている。
現在25歳のB.セナは、11日、ル・マンのサルテ・サーキットから『ロイター』の電話取材に応じ
「僕は数人と話をしている。来年F1に乗れるチャンスは十分にあると思うよ。(ドライバー)市場は少しオープンになりそうだ。終了する契約もいくつかあるし、F1参戦に興味を持っているチームもいくつかある。実際、今年よりももうちょっと落ち着くはずだよ」と来季のF1参戦に向けて交渉を行なっていることを明らかにした。
昨年、GP2シリーズでドライバーズランキング2位に入ったB.セナは、シーズン終了後にHondaのテストに参加し、ルーベンス・バリチェッロに代わってF1デビューすると予想されていた。
しかし、昨年12月にHondaがF1から撤退し、チームを受け継いだブラウンGPはR.バリチェッロの残留を決め、B.セナの夢は断たれてしまった。
そして、今年B.セナのチームメイトだったかもしれないジェンソン・バトンは、開幕以来7戦6勝の快進撃を見せている。
B.セナは、自分が乗っていた可能性もあったブラウンGPのマシンについて「あのマシンをドライブしたかったよ。もし僕があのマシンをドライブしていたら、ジェンソンとレースの優勝をかけて争ったり、いろんなことができただろうと考えるのはとても簡単だと思う。でも、ルーベンスがとても優秀なドライバーで、経験があって、グランプリに勝つのは簡単じゃないってことを忘れてはいけないんだ」と後悔交じりに語った。
来季のF1デビューを目指すB.セナだが、来季のF1がどのような状況になるのか、またどのチームが参戦するのかまだ不透明な部分もある。
B.セナは「誰(ドライバー)も正しい人たち(チーム)と交渉しているという自信がないと思う。誰が参戦して、誰がそうじゃないのか、F1が今あるかたちのままあるのか誰にもわからないんだ。チャンスは広がったよ…… 僕たちは2チーム以上と話しているんだ。F1に参戦したいチームと一緒になるチャンスも高いし、現在F1にいるチームからもある程度高い興味を持ってもらっていると思う。間違ったチームと交渉するリスクはあるけど、それと同時に現在のF1チームが来年いないリスクもあるから、僕やほかのみんなにとって難しい状況なんだ」と困惑気味に語っている。
この週末、オレカチームからル・マン24時間に参戦しているB.セナは「違うことをたくさん学んでいるから、最高のプログラムだよ。それでも僕は、基本的に短距離のレースドライバーだ。まだ短距離レースを走るのと同じような、耐久レースのドライビングの楽しさは感じていない。短距離レースでは、攻めることができて、限界で走ることが必要で、コンマ1秒、コンマ1秒が重要なことがわかっている。おそらく、耐久レースで見出せる本当の楽しさを実際に見つけられるドライバーとして、もっと僕は成熟する必要があるんだろう」と自分が耐久レース向きではないことをアピールした。
しかし、耐久レースからも多くのことを学んでいる様子で「でも、間違いなく僕にマシンをいたわることや戦略について、多くのことを教えてくれるよ。来年のF1は給油がないと思うから、あまりタイムロスすることなく燃料を節約する方法を知ることは、ドライバーにとっていい財産になると思う。もし来年F1に乗るチャンスがあれば、僕はグリッド上で最も多方面の才能があるドライバーのひとりになれるだろうね」と将来のF1参戦にも活かせる部分があると語った。
[ISM]
posted by Ayrton at 17:03|
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